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うさぎ年にウサギの詩を

■はるがきた 

         うさぎふたご
 

ももいろの すきとおる みみに

きこえてくる はるの ひびき 

おおかのうえから らん・らん

たんぽぽの ふかふかのうた 

    『のはらうた Ⅰ』より

 

 

■たっぷたんたん

        うさぎふたご
 

せのびして そらをあおげば

ふりそそぐ ひかりまぶしく

あしさきに ひびくしらせは  

とんとんと おどりのあいず 

 

ふかふかの しっぽゆすらせ 

ひらひらの みみがはためく

たんたかた たっぷだんすは

こうさぎの じまんのおどり

 

くるくると うさぎおどれば

はらはらと はなびらちるよ

のはらには やわらかいかぜ

おかのうえ やわらかいくも

    『のはらうた Ⅱ』より

 

 

■かくれんぼ 

      うさぎふたご
 

あさ おきて

「わっ」「わっ」 

いちめんのゆき

「わっ」「わっ」

とびだして

 

ゆきののはらで

かくれんぼ

おひさまおひさま

どこにかくれたか

あててごらん

 

ほいみつけたぞ

あそこに

きのみのような

 

めがぱちくり

ほいみつけたぞ

ここにも

はなびらのような

みみが ひらひら

 

ゆきののはらの

ゆきうさぎ

「わっ」「わっ」

    『のはらうた Ⅲ』より

 

 

■たたたん・ぴょん

         うさぎふたご
 

うさぎの あとあし

たたたん・ぴょん

ちきゅうが たいこだ

たたたん・ぴょん

はねる うさぎの

あしおとで

たんぽぽわたげが 

…あ・ら・ま

たたたん・ぽっ と

とびだした

 

しっぽ ふりふり

たたたん・ぴょ

ちきゅう たたいて

たたたん・ぴょん

つられて よぞらの

むこうから

まんげつ にこにこ

…あ・ら・ま

たたたん・ぽっ と

かおだした

 『のはらうた Ⅳ』より

 

 

■はな いっぱい 

      うさぎふたご 

はるになると

うれしくて

ぴょんと とびます

うれしくて

こころが ふかふかします

うれしくて

ふうううっ と

ためいきがでます

ももいろのためいき

きんいろのためいき

ぎんいろのためいき

 

ためいきは

のはらいちめんに ちって

はなになります

    『のはらうた Ⅴ』より

        工藤直子*童話屋

 

 

■ふゆよ こい   

      こいぬ けんきち

こがらしふけば 

はなさき つんつん

ぼくのせなかを すべりだいにして

こがらしぼうやが すべっていくぞ

ぼくは かぜと かけっこだ

わっほい わん わわんとな

 

こなゆきふれば

けさきが ぱふぱふ

まえあしで はっけよい

うしろあしで のこったのこった

ぼくは ゆきと すもうとる

わっほい わん わわんとな

  『のはらうた Ⅳ』工藤直子*童話屋 

 

 

■ぽいぽい・たいそう   

        こいぬ けんきち

めのたまねむいぞ とろんとろん

あくびがでるぞ ぷかんぷかん

こんなときは たいそうだ

ねむさポイする ねむ・ぽいたいそう

 

「おいっちに・はいはい

 さんし・ほいほい

 ごーろく・ふっふっ

 ななはち・ひっひっ」

しっぽのさきまで めがさめた

 

いきがしろいぜ はっはっは

はながつめたい つんつんつん

こんなときには たいそうだ

さむさポイする さむ・ぽいたいそう

『のはらうた Ⅱ』工藤直子*童話屋 より

 

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