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(教室の窓から)特別支援学級の子ども達と・・・1

今日の朝、先生に、

「おはよう。」って、言いました。

「宮田王子。」

って、言いました。

「階段を使わずに、テレポーテーションしてきました。」

って、言ったら、

「えーっ。」

って、先生が言いました。(4年たく)

 

じゅんくん、なんで、ぼくと上野先生がなかがいいのか、教えてあげようか。

あんな、ぼくと上野先生は、赤い線でつながっているんやで。

だから、ぼくと上野先生はなかがいいんや。

わかった?じゅんくん。(2年けん)

          

(教室風景)けん君もたく君も、人を笑わせるのが好きです。たく君は、上のような感じで、けん君は、「ふとんがふっとんだ」のようなダジャレをよく言います。誰の影響かわかりませんが、そんな学級が、私は大好きです。(宮田)

 

「朝の会」(日常生活)で、毎日、子どもたちに話をしてもらっていました。自閉症の子どもたちでしたが、毎日、話をしてくれました。「自己表現」「自己表出」を大切にしたいと考えていたからです。毎日の二人の話が、私は大好きでした。

 

「2(3)年けんくんの作品から」
石がうごいた  2年けん)

きのう、青コースで帰りました。

くろさわくんとさらちゃんが、

「石がうごいてる。」

って、言いました。みすずちゃんも、

「何か、音がする。」

って、言いました。  ななみちゃんが、

「カタカタする。」

って、言いました。ぼくが、

「気のせいやろ。」

って言ったら、

「ほんとやで。」

って、言いました。

かまきりぐらいの石でした。

ぼくは、じっと見ていました。

そしたら、何かしらんけど、うごきました。

(とうめい人間がうごかしているのかな?)

と、思いました。

ぼくとくろさわくんが、見ていました。

ほかの三人は、にげていました。

ぼくがジャンプしてふんだら、

石が、おでこにこつんとあたりました。

「いたっ。」

って、ぼくは言いました。

 

 学校から少し遠いところにあるけん君の家。2年生の子どもたちとワイワイ言いながら、楽しそうに帰っている姿が目に浮かびます。「ママは、『石が動くわけないじゃん。』って言わはった。」とのことでしたが、学級では、「その石、見つけたら、学校に持って来てな。」の話になりました。

「動く石」は、まだ、届いていません・・・・

 

じてん車(2年けん)

かせんじきで、パパとじてん車のれんしゅうをしました。

じてん車がのれるようになりました。

パパがほめてくれました。

「これで、たくくんのうちに行けるなあ。でも、もうちょっとだけ、まがるところのれんしゅうをしなくちゃな。」

って、言われました。

ママにも、ほめてもらいました。

「やればできるじゃん。」

って、言われました。

のれたとき、

(やったー、たくちゃんのうちまで行ける)

と、思いました。

 

1年生の頃から、一生懸命自転車の練習をしていたけん君。「自転車、がんばれよ。」とお父さんに言われ、「自転車、早くこげるといいね。」とお母さんに励まされていたけん君。

自転車に乗れるようになったお陰で行動範囲もずいぶん広がり、たく君の家に自転車で遊びに行けるようになりました・・・

 

 けっこんしきのビデオ(2年けん)

日曜日、パパとママのけっこんしきのビデオを見ました。

けっこんしきのビデオを見てたら、

「はずかしいから、早くねなさい。」

って、パパが言いました。

「そんなん、はずかしくないやん。」

って、ぼくは、言いました。

そのとき、ぼくは赤ちゃんでした。

ぼくは、おばあちゃんにだっこしてもらっていました。

パパとママは、チューをしていました。

ぼくは、(パパとママはうれしそうや)と思いました。

けっこんしきをしたばしょは、からすまきょうとホテルです。

ママは、ビデオを見て、わらっていました。

(パパとママ、ちょっとだけはずかしそうやなあ)

って、思いました。 

    

 

おとうと (2年けん)

おとうとが、ふざけたことをしました。

ぼくの金たまに、ぼうをあてました。

「何やってんねん。」

って、ぼくが言いました。そしたら、

「ママがどうなってもいいのか!」

って、言いました。

「いみ、わからん。」

って、ぼくが言いました。

こんどは、ママのおしりにぼうをさしました。

「あんた、あほじゃないの?」

って、ママが言いました。

「何が、あほやねん?」

って、おとうとが言いました。

「ふざけんな!さっさと自分のことをやりなさい!」 って、ぼくが言ったら、

「はい、はい。」

って、おとうとが言って、おわりました。

 

 

へんな雲(11月)
               3年 けん

きのうの夕方、

空にへんな雲がでていました。

パパに、

「へんなうずがある。」

って言ったら、

「うわあ、すげえ。なんか、流星か?」って、言いました。

ママは、

「ひこうき雲じゃない?」

って、言いました。

「ひこうき雲にしては、大きすぎない?」って、ぼくは言いました。

写真をとりました。

(おかしな雲やなあ)って、思いました。

 

言いたいことはあるのです。
聞いてほしいこともあるのです。
それは、特別支援学級に通う子ども達も同じです。
私は、次の詩が好きです。

 

手紙
      鈴木敏史

ゆうびんやさんが  こない日でも

あなたに  とどけられる

手紙はあるのです

ゆっくり  過ぎる

雲のかげ

庭にまいおりる

たんぽぽの  わた毛

おなかをすかした

のらねこの声も

ごみ集めをしている人の

ひたいの汗も…

みんな  手紙なのです

読もうとさえすれば

 

「みんな手紙なのです 読もうとさえすれば」
この言葉をかみしめる、今日この頃の私です。

 

 

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