「4年たく君の作品から」
ぼくの三つのお願い (4年たく)
「京都に、雪が降ってほしいなあ。」
これが、ぼくの一番目のお願い。
雪で、おもいっきりあそびたい。
コート着て、みんなで雪遊びしてあそびたい。
「弟と、たたかいごっこしたいなあ。」
これが、ぼくの二番目のお願い。
たたかいごっこが好き。
3人で、ウルトラマンごっこがしたい。
とつか先生とぼくと弟で、したい。
とつか先生は強いです。
「3DSの本体と、ぷよぷよがほしいなあ。」
これが、ぼくの三番目のお願い。
ぷよぷよが好きです。
ぼくは、はやってると思います。
新しいポケモンをつかまえました。
ぷよぷよは、パズルです。
ちびぷよでは、19れんさできます。
でかぷよは、45れんさまでできます。
三つのお願い、かなってほしいなあ。
(「三つのお願い」光村図書4年国語教科書を勉強して、書いてもらいました)
弟の運動会(4年 たく)
土曜日、弟の運動会に行きました。
西大路小学校でありました。
自転車で行きました。
ママのおばああちゃんと パパのおばあちゃんが来ました。
うろうろしました。
幼稚園の友だちの片山君が、めがねをかけていました。
びっくりしました。
前はめがねをかけていなかったので、びっくりしました。
弟に、
「がんばれえ。」
って言ったけど、気づきませんでした。
卒園児きょう走にでました。
こけてしまいました。
びりでした。
区民運動会、前日は幼稚園の運動会で徒競走に出ました。最後ではありましたが、ずいぶんしっかり走れるようになりました。幼稚園の競走では、はでにこけたのですが、ずぐに立ち上がり、最後まで走れました。大縄跳びも、何回も跳べました。ずいぶん、成長を感じました。
たく君のお母さんから、こんなお便りが届きました。嬉しいお便りです。このお便りも載せて、一枚文集を配りました。本当に、すてきな保護者ばかりで、けん君のお母さんも、たくさんのお便りを届けてくださいます。こんな風に、お子さんのことを受け止めてくださるのがとても嬉しいです。(子どもたちは愛されているなあ)と、いつも思っています。
愛されている子どもは、人を愛することができます。人に優しくされている子どもは、人に優しく接することができます。私は、そう思っています。保護者との話やお便りから、その思いを強くしている今日この頃の私です。
妹 (4年 たく)
妹の熱は、なくなりました。
妹は、ゲームをしています。
「うつるかのうせいがある。」
って、ママが言いました。
「わかった。」って、ぼくは言いました。
今日は、「妹が来てた。」と、学校たんけんのこと、言ってました。たくも、1年2組の教室をのぞいているとか。お兄ちゃんとして張り切っているみたいで、嬉しいです。(連絡帳から)
ママのねつ(2年 けん)
おととい、ママがきゅうにしんどくなりました。
「やっぱり、けんのがうつったわあ。」
って、ママが言いました。
ママは、夏かぜになりました。
「ママはしんどいから、にいにい、おふろ入って。」って、弟が言いました。
弟をぼくが、あらいました。
「ママ、早くなおってほしいなあ。」
って、言いました。
ママは、ごはんを食べたら、すぐにねました。
ぼくは、ごはん茶わんをだいどころにもって行きました。弟に、
「おしっこしたの?」
って、声をかけました。
この時も、お母さんから、「けんは、弟をお風呂に入れてくれたり、優しく声をかけたりしてくれて、とても助かりました。」のお便りをもらいました。それを、一枚文集を通してたく君にも伝えました。
「けん君の作品を読み合う」
にじ(10月)
特別支援学級3年 けん
にじがでていました。
ママに、
「にじがでている。」
って言ったら、
「ほんまや、すごい。」
って、言いました。
「すげえなあ。」
って、ぼくも言いました。
にじが、ジェイアールの鉄橋まで、
でていました。
弟のゆうたが、
「にじにのぼれるかなあ。」
って、言いました。
「にじ、食べてみたいなあ。」
って、ぼくは言いました。
「朝の会」の時間。(特別支援学級、「日常生活」の時間) 一枚文集「えがお」を配り、読み合いました。「けん君、ぼくも、虹、見たで。大きな虹やったなあ。きれいやったなあ。」5年生のたく君が、けん君が読んだあと、こんなことをつぶやきました。(二人は、自閉症の診断を受けています。)「先生も、見たで。ほんま、きれいな虹やったなあ・・・」と、話が続きます。何とも、ゆったりした幸せな時間が流れて行きます・・・。私は、この時間がとても好きで、ずっと大切にしていました。
「にじにのぼれるかなあ。」
「にじ、食べてみたいなあ。」
何てすてきな表現でしょう。そんな思いを素直に表現できるけん君と、そんなけん君に心寄せるたく君を嬉しく思いました。「すてきな話やねえ、けん君。」と、私が声をかけると、けん君はニッコリ微笑みました・・・・。 周りの友だちに、許しがたい言動を受けたこともある二人でした。「嬉しいことは嬉しいと、嫌なことは嫌だと、美しいものは美しいと」表現できることは、この子どもたちの生きる力の支えになると思います。「書いてよかった。話してよかった。」と子どもが思えるよう、子どもに向き合っていきたいと改めて思う、今日この頃の私です。