新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による生活の急変
ー子どもたちにどんなことが進行しているのかー その2
生活の変化について
国立成育医療研究センター「コロナ×こどもアンケート」より
国立成育医療研究センター社会医学研究部・こころの診療部を中心としたオンライン調査〈コロナ×こどもアンケート〉では、コロナ下での子どもと保護者の生活と健康の現状を明らかにすること、問題の早期発見や予防・対策に役立てることを目的としてこれまで4回の調査を行っている。いくつか特徴的なことをみる。
■「2020年1月と比べて、お子さまが「1日あたり」テレビやスマホ、ゲームなどを見ている時間は変わりましたか?(勉強は含みません)」(保護者)2020年9~10月3回目調査
3~5歳
かなり増えた(+2時間以上)9%、増えた(+1~2時間)35%、変らない50%
小1~3年
かなり増えた10%、増えた35%、変らない50%
小4~6年
かなり増えた15%、増えた38%、変らない42%
中学生
かなり増えた19%、増えた37%、変らない36%
高校生
かなり増えた17%、増えた25%、変らない49%
⇒ 小4~6年、中学生では、かなり増えた・増えたと答えたが50%を超えている。休校中は、視聴が増えていると予想したが、学校再開後も増えた状態が続いている。
■「去年(コロナの前)とくらべて、夜ねる時間(じかん)は変わりましたか?」(こども)「2020年1月(コロナ流行前)と比べて、お子さまの就寝時刻は変わりましたか?」(保護者)2020年9~10月3回目調査
小1~3年
あまり変わらない78%、1時間程度遅い13%、2時間程度遅い1%
小4~6年
あまり変わらない63%、1時間程度遅い21%、2時間程度遅い5%
中学生
あまり変わらない54%、1時間程度遅い21%、2時間程度遅い6%
高校生
あまり変わらない56%、1時間程度遅い15%、2時間程度遅い6%
⇒ 小4~6年、中学生では、遅くなったが25%を超えている。増えた子どもは、テレビやゲームなどによって増えたのだろうか。
■「あなたの家庭の暮らし(経済状況)は、2020年1月時点と比べて、どうですか?」(こども、保護者)2020年11~12月4回目調査
小1~3年
変わらない74%、今の方が苦しい21%、わからない・答えたくない2%
小4~6年
変わらない70%、今の方が苦しい22%、わからない・答えたくない5%
中学生
変わらない65%、今の方が苦しい23%、わからない・答えたくない8%
高校生
変わらない62%、今の方が苦しい20%、わからない・答えたくない14%
⇒ 小学生、中学生、高校生の20%以上が、今の方が苦しいと答えている。
コロナ感染拡大で、テレビ、スマホ視聴、ゲームをやる時間増、就寝時刻が遅くなった子どもが増えている。暮らしの変化(「苦しさ」)を感じている子がいる。
現在もコロナ感染が拡大しており、子どもの生活の変化を捉えていく必要がある。そうした理解をすすめていきながら、目の前の子どもとかかわっていきたい。
出典
国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート第3回調査 報告書
国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート第4回調査 報告書
桐明小学校HP|日本の子どもを考えて、目の前の子を理解したい [Ⅱ-259]