妹の赤いランドセル
(2年しんじ)
きのう、赤いランドセルを買いにデパートに行きました。
赤いランドセルが、いろいろならんでいました。
お母さんは、どれにしようかと考えていました。
きまって、はこに入れてもらって帰りました。
家に帰ってから、妹が赤いランドセルをしょって、
お父さんとお母さんとぼくの前で、見せていました。
かばんをあけてみると、チャックにメダルがついていました。
ねる時、ぼくのかばんがおいてあるとなりに、
妹は、新しい赤いランドセルをおいてねました。
今日、学校から帰ってべん強している時、妹が帰ってきて、
赤いランドセルをしょっていました。
ぼくは、(早く妹といっしょに、学校に行きたいなあ)と、思いました。
もう、何年も前の作品です。入学を楽しみにしている妹と、それを優しく見守るお兄ちゃんの姿が浮かんできます。しんじ君だけでなく、お父さんやお母さんの姿も浮かんできます。
私が、入学を前にするお子さんというより、ご家族の方にお願いしたいことの一つは、入学するお子さんの喜びを共にわかちあっていただきたいということです。
コロナ禍の中、大人もそうですが、子どもも不安の気持ちに包まれています。
国立研究開発法人 国立成育医療研究センターによる「コロナ×こどもアンケート」中間報告(2020年)には、次のように記されています。
・こどもたちが相談したいことは?
第1位「コロナにかからない方法」(46%)
第2位「学校・勉強のこと」(44%)
第3位「お友だちのこと」(27%)
・こどものこころへの影響は?
第1位「コロナのことを考えるとイヤだ」(39%)
第2位「さいきん集中できない」(35%)
第3位「すぐにイライラしてしまう」(32%)
2021年2月10日付け第4回報告では、
「小学 4~6年生の15%、中学生の24%、高校生の30%に「中等度以上のうつ症状」がある」
と記されています。さらに、
「保護者も約3割に「中等度以上のうつ症状」が」ある
という結果が報告されています。
育児・家事に仕事にと、保護者にも大きな負担がかかっていることと思います。
こどもの SOS に気づいて対処するためには、まず大人の心に余裕が必要です。みんなが大変な今こそ、支え合いが求められます。
2021年5月25日付け第5回報告の最後は、こう記されています。
こどもの SOS は分かりづらいこともあります。周りの大人の方々には、ぜひ、これまで以上にこどもたちの様子をよく見て、話しかけていただきたいと思います。すぐには心を開いてくれなくても、「心配しているよ」「気にかけているよ」というメッセージを伝え続けてください。そして、どうしたらよいかを、一緒に考えていただけたらと思います。
月並みですが、ケアを軸に、「困った子どもに優しい大人」であってほしいと思います。
※「エール西院教室」「エール向日町教室」では、無料相談会を行っております。お気軽にお声かけください。