「先生、虹が出ている!速く、虹のふもとまで行って!」と、一人の男の子が言います。フロントガラス越しに、きれいな虹が見えます。
「虹のふもとに行ったら宝物があるんや、先生。速く行かな!」
と、私の運転をせかします。
「あそこは、『エール向日町教室』とちがうかなあ?きっと、そうや。
エールに宝物があるんや!」と、また、男の子が叫びます。
「そうや、エールに宝物を掘りに行こう!」と、一緒に乗っていた二人の男の子も言います。
この日は、「鴻巣山運動公園」に出かける予定でしたが、昼前からのあいにくの雨で、近くの高架下の公園に出かけることになりました。
途中、雨は上がりましたが、「これから雨が降るかもしれない」ということと「これだけ雨が降ったら、滑り台とかすべったらパンツまですっかりぬれてしまうよ」と説明したのですが、1人の子どもは「いやや、絶対に鴻巣山運動公園に行くんや」となかなか納得してくれません。それでも、「草むらはあるし、虫も見つかるかもしれないよ」の声掛けに、やっと首を縦に振ってくれてのお出かけでした。少しの間公園で遊んでいたら、案の定雨が落ちてきて、あわてて車に乗り込みました。
虹を見たのは、エールへ帰る途中のできごとでした。
子どもたちには悪いのですが、科学的に考えると、虹のふもとにたどり着くことはできないのですが、「虹を見つけて、虹のふもとに宝物をほりに行こう!」と言ってくれた子どもたちの心が何とも嬉しい帰り道でした。
しかし、「エール向日町教室」には、「子ども」という何物にも代えられない「宝物」があると、改めて思った1日でした。
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家族や友達のこと こんな僕のこと
いつも大事に笑うから 泣けてくるんだよ
何にもなかった空に ぽつんと輝いていた
「ありがとう」に代わる言葉 ずっと探していたんだ一生そばにいるから 一生そばにいて
一生離れないように 一生懸命に
きつく結んだ目がほどけないように
かたくつないだ手を離さないから
離さないから♫
『 STAND BY ME ドラえもん 2 』の主題歌 菅田将暉「虹」の歌詞より