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(教室の窓から)伸びる子どもの特徴は~その2

お⼿伝いのできる⼦

エール宮⽥

 お手伝いのできる子に、私は、たくさん出会ってきました。ほうきではくのが上手な子。教室の本や傘をきちんと整理してくれる子。ぞうきんがけの上手な子。宿題プリントやノートをきちんと整理してくれる子等々。私は、たくさんの子どもに助けられて、教師をやってきたといっても過言ではありません。それらの子どもはみんな、家でよくお手伝いをしていました。とにかく手際がいいのです。惚れ惚れするくらい、さっさと要領よく片付けていくのです。見ていて気持ちがよく、「ありがとう!」の言葉にも力が入りました。

 整理整頓ができる力は、学習においても、物事を整理して考える・順序だてて物事を考える力につながります。今はやりの「問題解決能力」にもつながっているように思います。

 給食時間になると、配膳の上手な子がいました。食缶のおかずを予測を立てて、大体同じになるようについでくれます。給食室に見本の量が示されているのですが、30人ぐらいの量をあまり残すことなくついでいくのは、大人でもむずかしいのではと思います。予測する力、考える力が培われていると、思いました。

 また、クラスでメダカや植物を育てることもあったのですが、家でお手伝いを継続的にやっている子は、ちゃんとお世話ができます。低学年では、朝顔やミニトマトを育てる学習もあるのですが、毎日の水やりをめんどくさがる子もいます。そんな友達の植木鉢も、気持ちよく水やりをしてくれていました。勉強は継続して行うもので、まさしく「継続は力なり」の側面が大きいのですが、こつこつと粘り強く物事に向かう力が育っていると思いました。

 よくお手伝いをしている子は、落ち付いています。それは、お手伝いをすることによって家族から褒められている、家族は自分のことを必要としている、自分は必要とされているという実感があるからではないかと思います。 この「自分は必要とされている」という感覚は、そのまま「自己肯定感」の高さにつながっていると、私は考えています。「自己肯定感の高い子は学力が高い」という研究結果を見たことがあります。逆に、「自己肯定感の低い子は学力が低い」と書いてありましたが、わかる気がします。

 放課後等デイサービスは、この自己肯定感をとても大切にしています。自己肯定感を高めるために、あらゆる活動に取り組むと言ってもいいでしょう。お手伝いは、自己肯定感を高めたり、社会のルールやマナーを学んだり、時間の管理の仕方を自然と身につけたりすることができるようになる、魔法の力を持っているのではないかと考える今日この頃の私です。

~ ちょっと⼀⾔ ~

毎日、お子さんができることを、お子さんと話し合って「お手伝い」にしてください。例えば、お風呂の栓をぬくとか、新聞を持ってくるなど、その年齢でできることを話し合って決めてください。「ありがとう」の一言を必ず伝えて下さいね 。

 

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