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本当にあった放デイでの怖い話!?

(はじめに)

子どもが好きで、小学校の先生になりました。

定年退職を機に「もう少し子どもの笑顔が見たい!」と、午前中は非常勤講師・午後からは放課後等デイサービスで4年間働きました。

4月からは、学校にさよならし、放課後等デイサービス1本で働き始めています。

放課後等デイサービスは、「子どもにとっての最善の利益」「子どもの幸せ」(放課後等デイサービスガイドライン)を願って設立された福祉施設です。

しかし、放デイで働いていると、本当に「子どもにとっての最善の利益」「子どもの幸せ」を願って、子どもの生活が営まれているのだろうか?と思うことがありました。それは・・・・・・

 

(お迎えの車の中で泣き出す女の子)

A子さんは、小学3年生。9月途中から、以前勤めていた放デイに来てくれた女の子でした。前のお家を逃げるようにして母子寮に住み始め、転校してきた女の子でした。私が体験したことのないようなことを、わずか3年生の女の子が一度に背負った女の子でした。学校に迎えに行き、母子寮に送るということを繰り返していました。

「とにかく、優しく接する」「女の子が少しでも喜んでくれる取組をする」

私が、心に決めたことはこの2つでした。

幸い、学校や母子寮での生活をよく話してくれる女の子で、何をしたら喜んでくれるかがわかり、ずいぶん助かりました。

絵や工作が好きで、クッキングも好きな女の子でした。放デイで出されるおやつも少し残して、「妹にもあげるんや!」とにっこり笑う姿に、私は励まされていました。

そんなすてきな女の子の笑顔を曇らせることが、一つありました・・・・

それは、ズバリ『宿題』です!

宿題は、特別支援学級の子どもにも出されており、そのサポートをするのが、私の仕事の一つでした。

A子さんの特別支援学級での宿題は、「算数ドリル・漢字ドリル・漢字の問題プリント・日記」と量も多く、必死でサポートしました。素直な女の子で、到着したらすぐに宿題にとりかかかるまじめな女の子でした。それでも、1時間はたっぷりかかります。

日記も毎日出されており、書くことが苦手なA子さんは苦労していました。そこで、お迎えの車の中で「学校やお家であった楽しかったことや困ったこと」「幼稚園の時の思い出」「これからのことで楽しみにしていること」等をお迎えの車で聞き、

それを基に「あのこと書いたらいいんじゃない?」とアドバイスしたり、時間がないときは「口頭作文」でA子さんが言ったことを私が書き、それを清書してもらったりもしました。

漢字のプリントは、文章の中の同音異義語20題を書かせる問題もありました。

「以外・意外」「公正・後世」等のヒントがあればまだいいのですが、そのヒントもなく

自力で漢字を書く問題で、その宿題をサポートしていたスタッフが「宮田先生、これ、どんな漢字?」と聞く場面もありました。41年小学校教師をした私が、普通学級でも見たことのないような宿題でした・・・・

「担任の先生は、何を考えているんでしょう?A子さんの発達段階がわかっているのでしょうか?」と管理責任者に訴えていました。

ある日のこと、お迎えの車でA子さんが泣き出してしまいました。

「宿題が多い。宿題がわからない・・・・」と、泣きながら訴えるのです。

「これは、ひどい。辛い思いをしても、一生懸命前を向いて生きている女の子に、あんまりです!私が、校長先生と担任の先生に会いに行って訴えます!」と、管理責任者に話したところ、管理責任者が学校に電話してくれました。

私が、小学校教師で特別支援学級担任を8年間経験したという情報も伝えてくださったとのことで、その後、量も大きく減らし、「しんどいときは宿題をやらなくてもいい、できたところまででいい。」と、大きく改善されました。

「放課後等デイサービスエール」でも、子どもの発達段階にあっていない宿題を目にします。

「子ども・保護者・学校」との連携の重要性が、「放課後等デイサービスガイドライン」にもしかり書かれています。保護者の方の相談が前提になりますが、学校との連携をしっかりと進めますので、お声掛けいただければ幸いです。

 

(最後に・・・・私が、今一番怖い放デイの話!)

京都市で児童館の館長をしている知人が、こんなメールを送って来てくれました。

 

「京都市の学童利用料が2022年4月から上がります。

京都市議会で可決されました。

世帯年収約300万円 18時までの利用の場合(土曜日含む)

現行55200円が145000円になります。

2人同時の場合 84000円が217500円になります。(2,6倍の値上げです)」

 

私には3人の子どもがおり、今はもう成人ですが、3人とも学童にお世話になりました。夫婦共働きの我が家は、学童のお陰で、安心した放課後を過ごしてもらうことができました。

しかし、この利用料だったら・・・・・と思うと、ぞっとします。

さらに、「仮に国基準額まで引き上げた場合、年収470万円余りの世帯が保育園に1日10時間預けると、保育料は現行の月額2万6600円から、1万7900円増の4万4500円となる。」(京都新聞 10月23日)という情報もあります。

今のところ、放デイの利用料値上げの話はありませんが、子どもの安心・安全、豊かな放課後の保障のために、利用料の値上げだけはストップしてほしいです。

 

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