「教室の窓から」宮田 稔
(「何のために、宿題はあるの?何のために宿題をするの?」
お子さんに聞かれたら、どんなふうに答えますか?)
私は、現役時代、ずっと宿題を出してきました。
「宿題は必要ない。学校で教えれば十分だ」という考え方もあります。
実際、宿題を出さない国もありますし、そんな学校も、少ないですがあるようです。
ただ、私は、次のような理由で宿題を出していました。
- 漢字や計算問題といった、知識の定着や技能の向上のため。
(「勉強した内容を理解していること」を前提に(つまりは、私の教え方も問われるのですが・・・)
「学習内容を理解して、次の学習へ安心して進めるようにするため」です。
学んだことを「定着」させるためには、内容の理解と同様に反復練習をすることも重要です。
作業化せず一つ一つを大切に、授業で習ったポイントを反芻しながら繰り返し勉強していくことで、記憶への定着が期待できます。 - つまずいている箇所を克服するため。
苦手を克服できた経験は、その後の学習にもきっと役立ちます。 - 自分自身で勉強し、考える習慣を身につけるため。
- 家庭でも必ず一定時間、机に向かう習慣を身につけるため。
以上のような理由で、宿題を出してきました。
「なんで、宿題するの?なんで、宿題をしなければいけないの?」
と、お子さんに言われたことのある保護者もいらっしゃるのではないかと、私は思います。
むずかしいことですが、まずは、「お子さんと一緒にその答えをさがす。一緒に考えてみるということが大切だ」と、私は思います。
ネットで調べてもいいと思いますし、親としての思いやご自分の子どもの時の体験を話されるのもいいかと思います。
私は、本来、勉強は楽しいものだと考えています。正確に言うと、「楽しいものでなければならない」と考えています。
「できなかったことができるようになる・知らなかったことを知ることができた」という経験は、誰にとっても「小さな(大きな)喜び」ではないかと思うのです。
「先生、見ててや!」と言って、けん玉やコマ回しを見せに来る子どもやかけ算九九を合格させて、私が賞状を渡した時の誇らしげな笑顔を見る度に、私は、そう思っていました。
同時に、子どものがんばりや成長を認めてくれる友だちや大人の存在が極めて大きいということも感じています。
例えば、かけ算ができ漢字が書けるようになっている大人が、「そんなことは当たり前のこととして接する」保護者の方と心から喜ぶ保護者の方とでは、子どもの成長(それは心の成長も含めて)にとって、大きな違いがあるように思います。
一緒に喜んでくれる大人の存在が、「自己肯定感を高める」のだと、私は考えています。
(実際に、「学力の基礎は、自己肯定感にある」とする研究論文もあります。)
(以下、「その3」へ続きます)
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