(教室の窓から)エリックカールさん追悼 | 放課後等デイサービス エール向日町教室

(教室の窓から)エリックカールさん追悼

5月23日、世界各国で親しまれている絵本「はらぺこあおむし」を描いたアメリカの絵本作家、エリック・カールさんが亡くなりました。91歳でした。 

みなさんご存じの「はらぺこあおむし」は、日本で3番目に売れている絵本です。(日本で450万部以上の売り上げを誇り、世界では60以上の言語に翻訳され、5000万部以上の大ベストセラーになっています。)

カールさんの絵本に共通する鮮やかな色彩について伺うと、カールさんは、その原点は、戦争体験にあると言い、「私は戦争を経験し、悲しい時代を過ごしました。そのときの悲しさを、絵本を通して、喜びに変えているんです」と話しました。

カールさんは6歳の時に、アメリカから両親のふるさと、ドイツに移り住みましたが、まもなく第2次世界大戦が始まり、当時のようすについて、「爆撃機から目立たないよう、家は茶色やクリーム色に塗り替えられていましたし、街では、鮮やかなスカーフや服を見ることもなくなりました。すべてが灰色だったんです」と話しました。

そうした中、カールさんが12歳のとき、美術の先生が見せてくれた絵画の鮮やかな色が、心に強く刻まれたといい、「当時、ヒトラーは、ピカソの抽象画やマティスの大胆な表現を抑圧していました。私は、ピカソもマティスも知りませんでしたが、ある日、美術の先生が、こっそり、その色鮮やかな絵を見せてくれたんです。そして先生は、『君は自由に絵を描けばいいんだ』と言ってくれました。当時はなぜ先生がそんなことをしてくれたんだろうと思いましたが、いまでもずっと、強く心に残っています」と振り返りました。
色が、自由と平和のシンボルとして、心に穏やかさをもたらしてくれると思えるようになった経験から、カールさんは、色鮮やかな絵を描くようになったのです。

カールさんと35年以上にわたって親交がある、絵本評論家の松本猛さんは、カールさんの絵本が多くの人に親しまれる背景に、こうした戦争体験から生まれた色彩があるのと同時に、古い絵画のさまざまな画法を研究し、紙を貼り付けたり、布を押し当てたりして描く独特のタッチを生み出し、開くたびに新たな発見がある作品となっていることも大きいと話しています。

また、絵本にパンチで穴を開けて子どもたちが指を入れて遊べるようにするなどの工夫は、いたずら好きのカールさんならではのもので、自分も楽しめる絵本を作るという作風は、世界中の絵本作家や編集者に影響を与えたと指摘しています。

カールさんとアメリカで会う時は自然の中を長時間一緒に散歩することが多く、見つけた虫を子どものように手に取って見せてきたということです。また、時には、戦争は絶対に起こしてはいけないと平和について熱く語ることもあったということです。

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